(セリ)

10月18日撮影
京都市北区鷹ヶ峰にて
 漢字を「水芹」とも書く通り、芹は水湿地を好みます。この写真の芹も山水の流れる畑の隅の溝に自生していました。写真を撮る条件としては余り良いとはいえません。
 秋の日暮れは思ったよりも早く訪れますが、空にはまだ青空が残っています。畑は夕暮れの色に染まり、その中に芹の白い花は静かに咲いていました。そっと水辺で咲く芹の花には太陽の光が似合わない。夕暮れの中で咲く芹の花はそれだけで芸術的です。
 芹の歴史は大変に古く、中国では太古より用いられてきました。野生種ですが、日本、中国、台湾、インドで栽培されています。日本では『古事記』に「セリ」の名が見られ、又、『万葉集』に「せり摘み」の歌が詠まれています。中国や韓国では、食生活に欠くことの出来ない野菜です。そればかりか漢方薬から香辛料、そして健康野菜としての地位さえ築いています。