2002年10月24日 午後10時配信
南北統一のユメ
The Cartoon Gallery(京都精華大学)

 京都精華大学で風刺画を専攻している韓国からの留学生、チョン・インキョンさん、イム・ヘ・ジョンさん、ジャン・ジョンアさん、リ・ジンヒさんの4人による朝鮮半島の統一をテーマに描いた作品を並べた展覧会「南北統一のユメ」が、昨日23日から、同大学の自在館にあるThe Cartoon Galleryで開催されています。
 今年、同大学の大学院で風刺画を専攻する専攻生が「たまたま」全員韓国人だったため、「韓国人として避けて通ることのできない問題」として、今回の専攻展のテーマに「南北統一」を選んだとのこと。北朝鮮拉致被害者が帰国している今の開催になったのも「たまたま」なのだそうですが、朝鮮半島や東アジアの歴史と将来を考えるためまたのない機会の現在、とてもタイムリーな企画となっています。
 韓国には日本をはるかに越える数の拉致被害者が存在するうえ、国を分断されたため離れ離れになった離散家族は数え切れないほど存在しています。同展には「韓国にいても北朝鮮に関する情報はほとんどなく、何をするかわからないオボッチャマ」である金正成に対する不安はあるものの、「どんなに時間がかかっても、いつか必ず朝鮮半島をひとつにしたい」という韓国の若者の今の気持ちを表現した作品約20点が展示されています。
 「平和的解決を望んでいます」というチョンさんは、民間信仰の山の神様が国境の鉄柵を破っている様子や、破れたフェンスがある国境で子どもたちが自由に遊んでいる姿を描きました。「『離散家族』という言葉を日本の若い人は知らないんですね」と語るイムさんは、「離」「散」「家」「族」という家族写真をモチーフにした4点の連作で、かつてバラバラになった家族が、新しい世代でまた再びひとつになる様子を描いています。「ユメ」が一日も早く「現実」になることと、平和を願う若い世代の気持ちがひしひしと伝わってくる展覧会となっています。
ところ The Cartoon Gallery
    (左京区岩倉木野町 京都精華大学 自在館2階)
電 話 075-702-5241
    (カートゥーン専攻総合研究室)
交 通 叡山電車「京都精華大前駅」
     
京都精華大学芸術研究科風刺画専攻展−南北統一のユメ−
10月30日(水)まで 10:00〜17:00 入場無料