2002年11月5日 午後7時配信
色づく銀杏並木
東本願寺前

 12月中旬並みにまで冷え込んだ連休の京都地方。紅葉の秋を待たずして、いきなり冬になってしまったかのようでしたが、それでも市内の街路樹は確実に赤や黄色に色を変えつつあり、アスファルトの上を鮮やかに彩り始めました。
 烏丸通の東本願寺前の広い中央分離帯には、イチョウ並木が続いています。この一帯のイチョウは日当たりがよいためもあって、同じ烏丸通でもより北側にあるイチョウ並木や西本願寺の前を走る堀川通のイチョウ並木に比べて成長や色づくのが、著しく早いようです。これらのイチョウは、今、その実をたわわに実らせています。
 さて、この樹木、ご存知のように、木や葉を呼ぶときはイチョウと呼び、その実の核の部分はギンナンと呼ばれます。しかし、一般的な漢字で書くとどちらも「銀杏」。イチョウの葉に決して銀色のイメージはなく、本来「銀杏」は白く輝くギンナンのための漢字。イチョウは正しくは「鴨脚」と書き、明代には「ヤーチャオ」と発音されていたそうです。なるほど、鴨の水かきのような形の葉ですから、これなら納得です。旧仮名遣いで「いてふ」と書くのは江戸時代に「一葉(いちえふ)」と書かれるようになり、今の発音である「イチョウ」の語源になったからだそうです。このほかにも「公孫樹」という書き方もあるのですが、結局、「銀杏」で定着したのは、日本人にとって、美しい黄色に染まる独特な形の葉よりも、美味しくて栄養価の高いギンナンのイメージのほうが勝ったということでしょうか。それとも、あの実が放つ強烈な臭いのせいでしょうか。
ところ 東本願寺前(下京区烏丸通)