2002年11月6日 午後9時配信
金堂・観音堂特別拝観
仁和寺

 今月1日のこのコーナーでお伝えした通り、市内14の寺院や塔頭で非公開文化財の特別拝観が行われていますが、この14箇所の中で最も市街中心部から離れた場所に位置する仁和寺では、金堂と観音堂とともに、美しく色づいたモミジやサクラの紅葉を同時に楽しむことができます。
 仁和寺は、仁和4年(888)に真言密教の修行場として開かれた寺院ですが、この寺の本堂にあたる国宝の金堂は密教寺院らしからぬ珍しい建築で、お堂というよりは御殿のたたずまいをみせています。実は、この金堂、そもそもは桃山時代の慶長年間に御所に建てられた紫宸殿(ししんでん)で、徳川家光により、寛永20年(1643)頃、天皇家が門跡を務め別名「御室御所」と呼ばれるこの地に移築されたものなのです。外観は、桧皮葺(ひわだぶき)だった屋根を本瓦に葺き替えた以外は、紫宸殿当時の姿をほぼそのまま残しています。しかし、内部には来迎壁や須弥檀が設けられ、古代中国の賢人が描かれていた障壁画は、桃山時代の特徴を色濃くあらわす極彩色の極楽図に変えられました。阿弥陀三尊を祀るこの荘厳な金堂内部を、現在、特別拝観することができます。
 金堂とはうって変わって禅宗様式を漂わせる仏教建築の観音堂。こちらは、年二回の非公開文化財特別拝観以外は、その扉も閉められたままになっていますが、この特別公開中は堂内で、千手観音菩薩像と観音を守護する二十八部衆像を拝観することができます。
 現在、仁和寺では、霊宝館で貴重な寺宝も公開中。もうひとつの御所で、紅葉ととともに仏教と日本の歴史を感じてみてください。
ところ 仁和寺(右京区御室大内)
交通 京福電車北野線「御室駅」北へ徒歩約3分
    または市バス、京都バス、
    JRバス「御室仁和寺」すぐ
HP http://WEB.kyoto-inet.or.jp/org/ninnaji/
     
◎非公開文化財 金堂・観音堂特別拝観
11月10日(日)まで 9:00〜16:00
拝観料:800円