2002年11月8日 午後4時配信
ライトアップ夜間特別拝観
永観堂(禅林寺)


おく山の岩がき紅葉散りぬべし
     照る日の光 見る時なくて

 この歌は禅林寺を創建した弘法大師の弟子・真紹僧都(797〜873)の徳をしたって、自らの別荘を寄進した藤原関雄が詠んだ歌。以来、千百有余年にわたって、この寺はモミジの名所として全国に知られています。現在、広い境内には3000本のモミジがあるといわれており、これらが美しくライトアップされた夜間特別拝観が行われています。
 禅林寺が一般に永観堂(えいかんどう)と呼ばれているのは、照り映えるモミジの輝きにも負けぬ智徳を持った人材養成を理想に掲げてきた証しで、ことに同寺が輩出した永観(ようかん)律師(1032〜1111)はあまりに有名。ある朝、一心不乱に念仏行道を行っていたところ本尊の阿弥陀如来が壇上から降り、永観を先導したという伝説が残っています。夢ではないかと思わず立ち止まってしまった永観を振り返り「永観おそし」と呼びかけた阿弥陀如来の珍しい姿をとどめた「顧(みかえり)如来像」も、今なら夜間に拝観できます。
 夜の東山の山肌に浮かび上がる紅葉と多宝塔をはじめとする文化財。それらを映す池と庭園。この幻想的な秋の夜を堪能できるのは来月1日までです。
ところ 永観堂(禅林寺/左京区永観堂町)
電話 075-761-0007
交通 市バス「南禅寺永観堂道」
     
◎夜間特別拝観
12月1日(日)まで 17:30〜21:30(受付終了21:00)
拝観料:600円