2002年11月11日 午後8時配信
ミヒャエル・エンデの世界
思文閣美術館

 映画にもなった大ベストセラー『モモ』や『はてしない物語(ネバー・エンディング・ストーリー)』の作者であるミヒャエル・エンデ。7年前、65歳で他界してからも、彼の作品は、世界中の子どもから大人までの幅広い読者を魅了してやみません。生前、エンデは、ファンタジー作品が「子ども向きの夢物語」ととらえられることを一貫して否定し続けていました。事実、彼が残した作品のほとんどは、「経済成長への脅迫的強制」にとらわれた現代社会や、その中で病んでしまった現代人への警鐘と、未来への提言を含んでいました。
 大変な親日家であった彼は、自らの資料のほとんどを長野県の黒姫童話館に寄贈しています。これらの貴重な資料をもとに、ミヒャエル・エンデという人間を多方面から捉え、彼が私たちに残した未来への遺産というべきメッセージをたどる展覧会「ミヒャエル・エンデの世界 〜ファンタジーから未来の提言まで〜」が、先週末8日から、左京区の思文閣美術館で始まりました。
 同展では、思想家ルドルフ・シュタイナーの理論を独自に展開させながら、小説、戯曲、哲学、さらには経済の世界へも影響を及ぼした創作活動やメッセージを検証。ナチスの文化政策を拒み芸術活動を停止させられたシュールリアリズム画家であった父・エドガーからの複雑な影響を受けた少年時代の資料から、未発表作品の原稿、各国で翻訳され出版された書籍、自ら描いた『モモ』の挿絵の原画、晩年の所持品に至るまで、エンデ文学と彼自身の魅力に迫る約180点の資料が展示されています。
ところ 思文閣美術館(左京区田中関田町)
電話 075-751-1777
HP http://www.shibunkaku.co.jp/
交通 京阪本線「出町柳駅」から
    今出川通を東へ徒歩約7分
    市バス「百万遍」から西へ徒歩約2分
     
◎ミヒャエル・エンデの世界
〜ファンタジーから未来の提言まで〜
とき:12月8日(日)まで 10:00〜17:00

月曜日休館
入場料:一般900円、高大生700円、小中生500円
・講演会「エンデの遺言」
11月23日(土・祝)14:00〜
※先着100名(要予約)
講師:河邑厚徳氏
(NHK放送総局エグゼクティブ・プロデューサー)
※子安美智子氏(ドイツ文学者) の講演
 「エンデの『モモ』を読む」は、すでに受付を締め切りました。