2002年11月25日 午後7時配信
洛北の晩秋
鷹ケ峯

常照寺
源光庵
光悦寺
 紅葉の話題をお伝えするのは、今年はこれが最後かもしれません。市内の紅葉は、例年より、やや早く散り始めています。一ヶ所ぐらい地元の人々だけの楽しみに取っておきたくなるほど、どこへ行っても人、人、人の秋の京都市内ですが、「最後の切札」ということで、今日はとっておきの紅葉スポットをご紹介しましょう。高雄、大原、嵐山、東山などは、全国的に知られる秋の観光スポットですが、京都以外の方々には、あまり知られていないのが北区の鷹ケ峯一帯。京都を語るなら、やはり、一度は訪れておいていただきたい場所です。
 鷹ケ峯は、豊臣秀吉が都を戦乱から守るために、洛中を取り囲んだ御土居の北西のさらにはずれ、かつては隠遁生活を送る人々がひっそりと庵などを構えた山中でしたが、今では住宅地としてかなり開けました。それでも、北山の自然と古寺名刹がいたるところに残っており、さまざまな種類のモミジやカエデを見ることができます。徳川家康が本阿弥光悦に土地を与え、光悦を慕う芸術家たちが小さな芸術村を形成していたとう「光悦寺」。鳥居元忠ら玉砕した武将らの血痕が残る伏見桃山城の建物を移築した「源光庵」。吉野太夫が寄進したという伝説がある赤門の「常照寺」。日本庭園、結婚式場、レストラン、博物館、さらにはボーリング場やプールまである総合施設「しょうざん」。これらのほかにも、庭園の美しい寺院などが、数十m間隔で点在しており、今の季節ならカメラをどこに向けても絵葉書のような世界となります。
 しかし「真の京都通(つう)」を目指す方は、それらの寺院が並ぶ一角から、さらに北へ伸びる「東海自然歩道」を一日かけて散策してみてください。市街中心部からわずか20Kmしか離れていない場所に、これほどの自然が残っていることに驚きに似た感動を味わうことができるはずです。
ところ 北区鷹ケ峯
交通 市バス「鷹峯源光庵前」など