2002年11月27日 午後9時配信
葉牡丹
梅小路公園

 京都駅から東へ約1kmのところにある梅小路公園。この一帯は、かつて、荷おろし場と何本もの線路が並ぶ旧国鉄の貨物駅でした。公園に隣接する梅小路蒸気機関車館や、近くに中央卸売市場や、運送業社の倉庫ビルがあることが、当時の名残を留めていますが、広大な貨物操作場は、すっかり緑豊かな憩いの場となっています。'90年代までは、一切、緑が残っていなかった場所でしたが、「伝統の創生」をテーマに、公園内には「朱雀の庭」「いのちの森」「河原遊び場」などが設計され、滝や小川も造られました。
 公園内の緑地は、京都市緑化協会らにより常時手入れされており、花壇の花は季節ごとに植え替えられています。めっきり冬らしくなった、今日の京都。もう花壇に花は咲いていないだろうと思って訪れたのですが、冬の花壇を美しく彩る葉牡丹(ハボタン)の植え込みが行われていました。
 決まって「キャベツみたい」と表現される葉牡丹ですが、実は、この植物はまぎれもなく「キャベツ」なのです。江戸時代にオランダから食用として渡来し、当時は「阿蘭陀菜」と呼ばれていたそうです。江戸時代後期の町民の間で、朝顔(アサガオ)などをはじめとして、鉢植えの植物の葉を交配などによって斑入りのものにする一種の「ガーデニング」が流行しました。その頃から、冬でも鮮やかな色の葉を持つ「阿蘭陀菜」の中でも、葉が球結しにくいものがもてはやされるようになり、葉が牡丹の花のように見えることから「葉牡丹」となったそうです。
 品種改良や交配の研究で、最近では何種もの色や、大きくならないミニ葉牡丹も育てられるようになりました。「牡丹らしさ」も年々進化しているようで、カメラのレンズでズームした中心部は、「キャベツみたい」というより、まさに「牡丹みたい」というほうが、似合っているようです。
ところ 梅小路公園(下京区歓喜寺町)
交通 市バス「梅小路公園前」すぐ
    JR嵯峨野線「丹波口駅」徒歩7分
    JR京都線「京都駅」徒歩約15分