関西経済同友会代表幹事・小嶋淳司さん講演
関西プレスクラブ便り

関西経済同友会代表幹事・小嶋淳司さん講演

関西経済同友会の代表幹事である小嶋淳司さんが7月2日午後、大阪市北区のホテルで「色の商いから」と題して講演しました。
 講演は提言、実行する同友会らしい内容と併せて、食の文化にふれ興味あるスピーチとなりました。その要旨は
「同友会の提言は“自立”である。これは多様化する社会にあって国は勿論、地方、企業、市民それぞれが自分の足で立ち自由と権利に伴う自らの義務を全うしていくことが求められているからだ。“もたれ合い”を警戒している。国際的にも中国・インドの台頭はいちじるしく、大競争時代に入っており、新たな制度・枠組みを構築すべき時がきている。
 道州制の問題も受け皿となる自治体が充分か大変問題だ。自立していく認識が不足だ。私見だが関西では京都を首都、大阪は商いの都として発展していけばよいと思っている。京都には創業100年は当たり前で、200年、300年とつづく企業が多くあり、その下地がある。欧州や中国にもそんな歴史をもった企業は見当たらない。ある意味では日本的空気の確立が必要で、持続する経営を風土とする原点に帰るべきだ。
 私は食に関する事業を手がけているが新しい店の参入は大歓迎だ。そこに競争原理が働き旬を食べる、すなわちおいしいものを先取りするという意味としてとらえているからだ。京料理の真髄はまさに“旬”である。出汁にこだわり、食材への執念は見事で、これが我が国の食文化を形成している。この原点を忘れては大阪の食い倒れ文化もすたっていく。これからは原点に帰り、原点を守っていく元気な経営者を育てていくべきだ。そこに大阪ブランドとしての食い倒れ文化が復活すると考える。この原点復帰こそが元気な関西づくりとなると思っている」
<追記>
小嶋淳司さんは、「がんこフードサービス」会長で、大阪料飲経営協会会長、日本フードサービス協会会長などを歴任しています。
(村田)