関西プレスクラブ便り

文化庁長官で文化人類学者の青木保さん講演

河合隼雄さんの後任としてこの4月、文化庁長官に就任した文化人類学者の青木保さん68歳が9月5日午後、大阪市北区のホテルで「国際文化交流と関西文化圏」をテーマに講演しました。その要旨は
「高松塚古墳について申せば、国宝壁画の保存修理するための石室解体が終了したが、この1年間、保存修理チームは立派に力を発揮してくれたと思っている。
  このような文化財を守る力「文化財力」を今後如何に維持していくかが大事だ。将来は壁画の一般公開を目指す考えだ。
 今世紀に入りアジア諸国が映画やドラム、音楽などの文化発信に力を入れている。我が国も存在感を示すためには戦略をもって文化の発信を進めるべきだと考えている。
 このためには文化財を多数占める関西圏が大学などが核となって伝統文化からマンガ、アニメなど幅広い文化情報を発信出来ればと思っている。
 すでにその方向性を持つ大学が誕生しているのは喜ばしい。そして、関西文化圏が存在感を発揮できれば国内外の活性化にも大きな影響をもたらすものと確信している。これには勿論地元経済界の協力を是非お願いしたい」
(村田)