関西プレスクラブ便り

プロゴルファーの杉原輝雄さん講演

プロゴルファーの杉原輝雄さん(71歳)が1月26日午後、大阪市北区のホテルで「がんと生きる〜生涯現役プロ魂」と題して講演しました。杉原さんは98年に前立腺がんを告白し、昨年リンパに転移、今年は放射線治療を検討中とのことです。講演の要旨は
「プロ生活は52年になるが、その間山あり谷ありで宮本留吉さんなど良き先輩や後援者そしてファンの皆さんのおかげでここまで来られた。大変感謝しているし、ゴルフをやって良かったと正直思っている。
 プロとしてスタートした時期は今日ほどゴルフ人口も多くなく賞金も微々たるものでした。今とは雲泥の差でした。生活は当然苦しく順風満帆ではなかったが、これが今日の自分を支える基盤となっている。もともと楽観主義者ですから・・・。
 大会に出ても優勝しよう!優勝しようと思って出たことはない。1ラウンド1ラウンド確実に打っていくことを心掛けてきた。何せバンカーに入れるのが上手な方で、グリーンを捉えるのに苦労した。今後も苦労するでしょう。これがゴルフというものだと思っている。昔話は余りしたくない。これからどうプレイするか、如何に生きるかを常に考えている。正しい生き方、体調を考え精進しているもつもりだ。
 50歳代は70代の人を見ると老人やな大変やなと思っていたが、自分が70代に入ってもこんなもんかい大したことない。病気もちでも元気にゴルフ人生を送っている。」

処で、小生が質問。
4月のつるやオープンに出場される予定だと聞いている。ひそかに「エージシュート」を狙っておられると思うし、体力の衰えもあり、飛距離も落ちて来た筈です。今後その点を何をもってカバーしていかれるのか、また、石川遼君について先輩プロの目に如何に映っているか、2点について、

「飛距離はもともと短い方で、あまり気にしていない。ただ、色気を出さず一打一打を着実に打っていくほかにない。今は体調管理が最大の武器だと思っている。
 石川君については人柄もふくめ技術面も精神面も立派なものをもっている大変な人材だと思っている。
 ただ、このまま成長して欲しいしそうあってほしいと思うが、これから大きな壁が待っていると思う。何事も同じでゴルフもそんなに甘くはない。
 スターになればなるほどチヤホヤされ周囲の雰囲気や人気におぼれる事なく努力し成長することを願っている。」

(村田)