関西プレスクラブ便り

民主党 福山哲郎さん講演

民主党「次の内閣」官房副長官の福山哲郎さん(参議院議員)が6月29日午後、大阪市北区のホテルで「政権交代後の政治」と題して講演。政権交代に向けての意気込みを熱っぽく語りました。その要旨は
「議員になる前、大和証券に勤め営業の個別訪問をやらされました。1軒、1軒訪ね顧客を求めて這いずり回りましたが、名刺一枚頂戴するのに苦労しました。
 これが議員になっても有権者とコミュニケーションを保ち、自分の意見や第三者の考えを如何に汲みとるかの原点を学んだと思っている。
 その後松下政経塾に入り人間として如何なる「志」を持つべきかを学びました。
 そこで自分が生きていく道は何か模索の上、地球温暖化問題に取り組むことをライフワークとすべく国会に打って出る決意をしました。
 勿論、地盤・看板・カバンの全てはなく落選。浪人暮らしを余儀なくされました。
 そのあと参議院議員として活躍の場を与えて頂き自民党政治の老化や官僚組織の弊害を目の当たりにして政権交代を是非やり遂げなくてはならないとの意気込みに燃えているのです。
 そこで政権奪取のためのマニフェストを作成、その考え方の基本を申し上げますと

1、税金のムダ使いを無くす
1、家計の可処分所得2割増
1、社会保障制度の整備
1、地方分権の実現 です。

(記)上記を基に財源の捻出を工程表を掲示して、その実行手順と必要予算を明 示する。中長期的課題として税制の根本的改革、医療、介護制度改革など8項目 に渡って具体的に示しました。

 民主党は政権交代したかのような錯覚に落ちいってはいけない。そんな甘いものではなく自戒しながら努力するべきです。これは国民が決めることですから…。
 話は遡りますが、政権をとって4年目には20兆円の財源が確保できる見通しです。また衆院を通過した臓器移植法改正票(A案)については野党有志で対案を出しましたが、どの案が通るのかは採決の順番にもよると思っている。」

筆者の質問(1)
福山さんは地球温暖化問題をライフワークにしたいとして国政に参加されたわけですが過日のテレビ番組で中部大学教授の武田邦彦さんの持論、日本に環境問題は存在しないとする発言に対しこれを論破してほしかった

「自分の持論を一方的にしゃべる人だけにある意味では無視した。しかし、これからはどしどし反論するよう努力します。」

筆者の質問(2)
多くの問題をかかえる外交問題はマニフェストになり得ないのか

「外交問題は相手国がある話で多岐多面にわたります。」
そのあと説明があるもののオフレコとして割愛する。


<追記>
一部報道された政治公約(マニフェスト)をめぐり不況による税収減を考え、公約の一部先送りを求める岡田幹事長と、今更変えられないとする鳩山代表との食い違いが尠々に気になる。また代表の個人ならぬ故人献金問題について6月30日釈明記者会見がありましたが、記者会見の内容だけでは釈然としない面もあってこの問題は尾を引くのではないかと危惧している。
(村田)