日本総合研究所会長で多摩大学学長の寺島実郎さんが10月29日大阪市北区のホテルで講演。テーマは「世界の構造転換と日本の進路」で、詳細なデーターを示して、熱っぽく語りました。 その要旨は、 「日本は日米同盟をさらに進化させながら東アジアとの連携を進めていくべきだ。その意味でも民主党政権が東アジア共同体構想を提唱しているのは時宜を得ている。ただ、これも“ことば”だけではなくアジアにおける相互不信の解消を目指し、実利に叶った関係構築が大事だ。日本の貿易の比重が米国から中国に移行した事実を捉えて日中の大学間の単位互換制度や環境技術交流など技術と人的交流を活発にする事が重要だ。単なるアメリカ否定ではなく中国とアメリカという2極間における日本の立ち位置を明確にして、経済、外交の進路をとるべきだ。その意味ではオバマの登場は意義があると見ている。 JR大阪駅北側の北ヤード地域の再開発は商業施設だけではなく、財界などが目指しているシンクタンクとしての「アジア太平洋研究所」創設は質の高い情報と人材を引きつける、磁場になるものと大いに期待している。」 筆者質問 10月号の文芸春秋で「米中2極化“日本外交”のとるべき道」と題して寄稿しておられる中で、日本のアメリカに対する「大人の関係」についてはアメリカも本音ではそれを望んでいると書いておられるが 注 (村田)
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