関西プレスクラブ便り

ドイツのフォルカー・シュタンツェル駐日大使さん講演

 ドイツのフォルカー・シュタンツェル駐日大使が1月25日に、大阪市北区のホテルで開かれたプレスクラブの定例会で、「ドイツと日本〜ベルリンの壁崩壊20年」を題して講演しました。
 その要旨は、
「今後の経済発展にとって日独とも今が最も大切な時期にさしかかっている。ある意味では今が日本の発展において面白い時期だ。
 東西統一と日本のバブル崩壊は歴史的に例のない試練であり日本は一度、自信を失ったかに見えるが国際的に勝ち抜く力強さとアジア太平洋地区を主導する解決力をもっていると思う。今こそリーダーシップを発揮すべき時だ。
  ここ20年の成長鈍化や中国との低賃金競争にさらされながらも、日本は世界第2位の経済力を維持してきたことを評価したい。
 ベルリンの壁崩壊はドイツによって近代社会への道が開かれたと思うし、今後日独の課題は産業における新興国との協力体制が不可欠だ。」  
  講演としては総花的で日本に対するリップサービス的内容だった気がする。帰り際、大使と筆者が立話しをした時、京都天龍寺の前管長平田晴耕師がベルリンに創設した禅の研究所や戦後処理問題でのドイツと日本との相違について今後話しの機会を持てることを約束したことは1つの収穫であった。
(村田)