関西プレスクラブ便り

京都吉兆 徳岡邦夫さん講演

京都吉兆の社長で、嵐山本店の総料理長を務める徳岡邦夫さん(49)が4月6日午後大阪市北区のホテルで「料理の神髄」と題して講演しました。 昨年のミシュランの京都・大阪版で三ツ星を獲得しています。 講演の要旨は、
「祖父の湯木貞一は、広島出身で家業は海運業で、広島から神戸・大阪を行き来していました。5歳で厨房に入っていたといわれ、25歳で大阪で独立、料理の道に入りました。
 昭和初期から戦後にかけて、当時の大阪財界人にお世話になり研讃を積んできました。何といっても、応援者と申すか人様の後押し、協力なくしては湯木貞一の名は残らず、今日の「吉兆」も生まれなかったと思っている。この人とのつながり・教えというものが私の料理人としての原点です。  吉兆の料理人としての基本は、茶の湯の心を原点としたもてなしの美学を貫く料亭として継続する義務があると信じている。この事が湯木貞一の業績と信条である。人と人との接点を大切にする心に副うもので、今の吉兆があると思っております。バブル後経営不振になり、その上、料理の使いまわしや表示偽装が発覚して廃業した「船場吉兆」で信用が失われた。ダブルパンチです。これの回復には吉兆は変わった事を如何に伝えるかに腐心してきた。これには、王道はなく、料理の作り手の技術や知識だけではだめで、人間性や教養といった目に見えないものですべてが出る事によって、信用されるものと思っている。今後とも、歴史と伝統を活かしながら、創意工夫による精進をして参ります。 」
筆者質問
「ミシュランで三ツ星を得られた事は至極当然である。中には早速?食中毒という不祥事を起こした店もあり、ミシュランの対応に興味もあるし、全般的に、ミシュランについては審査方法など大変疑問をもっている。」

徳岡さん
「ミシュランが勝手に選んだのであって、コメントは差し控えます。」

勝手に選んだと言われるなら、本店は三ツ星、支店は一ツ星、これを如何に受けとめるか?同じ看板をかかげている以上、料理に対する自信とプライドがあるはずだ。勝手に評価するなと堂々と抗議すべきだ。
その他2点質問したが、納得できる返事なし。これ以上目くじら立てる必要もなかろう・・・。
2010.04.07(村田)