被災地の教育支援をテーマに鈴木英敬・三重県知事と門川大作・京都市長、大阪府教育委員会委員を務める陰山英男 立命館大教授の三者が8月26日午後、大阪で意見交換をしました。
被災地に市の教職員を派遣した門川市長は、
「被災した先生がこども達への指導をしながら避難所の運営をもしておられることに頭が下がる思いでした。しかし、これは非常に難しい問題で、熱意や善意などに頼っていては続けることは困難で、人的、財政的な面をも含めたシステム作りが必要だ」
と指摘。教育長を経験した市長だけに話しに重みを感じました。
鈴木知事は、三重県からボランティアとして被災地を訪ねた高校生らが現地の高校生と交流したことにふれ、
「同世代の交流は何より大切で今後も続けていきたい。これこそ心の援助ともいうべきもので重要なことです。ただ国の対応は法律やルールに縛られすぎて現地での対応が後手後手に回り、敢えて申せば国は何もしてくれないのが実情です」
陰山教授は、
「学校が避難所になった場合の児童に対する指導マニュアルが出来ていない。阪神大震災の教訓が生かされていないのは残念だ。早急に対応策を立てるべきだ。例を挙げれば府県ごとにカウンターパートの被災県を担当する関西広域連合などの支援策は大変重要だし、参考にして欲しい」
三者とも日頃の交流を通じてネットワーク作りが一番大事だとの意見で一致していました。ただ、鈴木知事の“国は何にもしてくれない”との発言には少々違和感を持ちました。鈴木知事は経済産業省出身の元官僚で、少なくとも国の運営に関わる仕事をしてきた人物です。官僚出身の首長ほど国を批判する傾向があり、官僚時代何をしてきたのか問いたい。国の協力や国との協調がなければ事は旨く運ぶ訳がない。鈴木知事(36)は、年齢の高低ではなく、あなたはまだ若い。
2011.8.26(村田)
<追記>
台風12号によって紀伊半島は大変な被害を受け、現在、まさに援助活動の最中です。和歌山県や奈良県よりは被害が少ないとは申せ、三重でも熊野川河口の左岸紀宝町など孤立集落があります。三県に1000人の自衛隊が出動しております。国の支援などで復旧出来ますか。また、近い将来起こるとされる東海・東南海地震への備えは如何。長い海岸線を守るには県独自の力で守れる、大丈夫と云う事ですかナ…。
2011.9.8(村田)
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