関西プレスクラブ便り

日本酒の可能性を探る

関西プレスクラブ会員懇談会が8月29日大阪市内で開かれ、京都市伏見区の酒造メーカーの増田徳兵衞社長と自民党の塩崎恭久衆議院議員が日本酒の持つ可能性や話題について対談しました。

増田さんはクールジャパンとしてさらに日本酒が海外で人気を呼んでおり、さらに輸出量を伸ばす方策として「ラベルなどで日本のアニメとのコラボした売り方も考えている」とアイデアを披露しました。これに対して塩崎さんが突っ込みを入れる場面もありましたが、さらに外国人観光 客に対し、「酒蔵ツーリズム」などが注目されていると強調しました。一方、塩崎さんは「国酒」として日本の文化を組み合わせて全体をコーディネートして海外に売り込めばと期待するとともに、国内外の空港に試飲コーナーを設けるなど国も支援したいと語りました。
筆者はただ国内における日本酒の出荷量はピーク時の3分の1に落ち込み、海外に活路を求めるにしても国内の需要を喚起することが基本で、果たして酒単位でクールジャパン成り得るか疑問です。内需あっての外需です。漫画、アニメ、ファッション、ゆるキャラ、温泉、日本料理などとコラボするとしてもあくまで主にはなり得ないでしょう。少々発想が甘いのでは・・・。増田さんは雑談の中で舶来もの、ブランド志向の強い日本人の国民性を逆手にとって海外人気の酒ですとして、「もどり酒」「帰り酒」として国内でPRしては如何か?と提案しておきました。増田さんは日本酒造組合中央海外戦略委員会の委員長を務めています。時に大手酒造の6社は10月から日本酒の値上げを決めています。

2013.8.29(村田)