関西プレスクラブ便り

京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が講演

京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が2月1日、大阪市北区のホテルで講演。テーマは「iPS細胞がひらく新しい医学」でその要旨は「2025年の大阪・関西万博に向けて、低コスト、短期間で一人ひとりの細胞からiPS細胞を作る技術開発を進めていき、万博会場で披露したい。現在の医療の課題は、ガンや肝炎などで画期的な新薬が登場してきたがその反面、高額薬価が医療費を圧迫していることです。そこで再生医療間のiPS細胞をあらかじめ作成して、備蓄し、研究期間などに提供する事業を起こし、現在品質検査などで数千万円のコストを100万円程度で提供できるようにしたい」
筆者質問「京都大学では18年10月にiPS細胞から作った神経細胞をパーキンソン病の患者に初の移植をされましたが、まだ3ヶ月程度しか経っていませんが、その間の流れをどのように見ておられるか話せる範囲で…」
山中所長「実は、その後の経過については詳細は私のところには上がってきていませんし、私の方から直接聞いてはおりません。今少し時間をかけて注視していきたい。大いに期待しています」
本年度中にも2例目の移植が行われる予定です。部分治療ではなく脳から全身への治験ですからある程度の時間が必要でしょう。理研における目の難病への移植は1ヶ月程で効果が出たと報告されています。この移植は14年から17年迄に五例となっています。

2019.2.1(村田)