上海短信

(5)上海一の骨董品街

上海には骨董市場は数箇所ありますが、何といってもその規模といい珍品の数をとって見ても東台路古玩市場が一番でしょう。

場所は上海の中心部で、いまファッションスポットとして人気を呼んでいる新天地の近くです。

この東台路は南北に通じる100メートルほどの細い通りで、その両側に幅3メートル奥行2メートル程のボックス型の店がずらりと並んでいてその数100店をこえるほどの規模です。

このボックス型の店の裏には大型店もあり高級品(?)も中にはあって、目利きの人にはたまらない。100%が個人の経営で9割はニセモノと思って間違いないのですが、何をもって本物、偽物とするかあなたの価値観次第です。製作年代を問わなければ500年前の物と称して巧みなものを見せてくれます。結構高値で、これを如何に値切り交渉するか、ゲーム感覚で楽しむのも一興です。

過日は1個日本円にして4万円以下ではどうしても売ってくれない頑固オヤジがいました。交渉決裂。私の見方ではその物は4、5年は売れ残るものと見ています。嫌味だけをいって他の店へ・・・。

京都のお坊さんで、丸一日物色して回っておられる方もいました。

陶器、宝石、貴金属、時計、カメラ、民芸品、雑貨となんでもあり。

切れた電球、絶対に動かない扇風機、しかも羽が2枚欠落。使用不可能な電話など、不思議そのものの品も置いてあります。インテリアとして活用するとしてもこれは難儀ですぞ!!


私が最近買い求めた品を紹介しましょう。


高さ20センチの銅製の香爐一対

龍の取手。亀の頭を模した注ぎ口の急須


文.蔡 建建